結論から。本店移転登記の費用は、同じ法務局の管轄内での移転(管内移転)なら登録免許税3万円、管轄をまたぐ移転(管外移転)なら6万円が必ずかかります。12 これに、誰が書類を作るかで変わる「書類作成費」が上乗せされる構造です。
| 費用項目 | 管内移転 | 管外移転 |
|---|---|---|
| 登録免許税(必ずかかる) | 3万円12 | 6万円(3万円×2)3 |
| 書類作成費 | 自分で作れば0円/サービス利用で4,950円(税込)〜/司法書士は事務所により異なる | 同左 |
| その他の実費 | 登記事項証明書600円など必要に応じて4 | 同左+印鑑カードの交付請求手続き5 |
| 総額の目安 | 3万円+書類作成費 | 6万円+書類作成費 |
登記以外も含めた住所変更手続きの全体像は会社・法人の住所変更手続きの全体像を、本店移転以外の登記費用は変更登記の費用比較をご覧ください。
登録免許税の内訳と根拠
本店移転登記の登録免許税は、登録免許税法の別表第一24号(一)ヲで「本店の数1箇所につき3万円」と定められています1。国税庁の税額表(タックスアンサーNo.7191)でも「本店または支店の移転の登記 1箇所につき3万円」と確認できます2。
- 管内移転: 申請は1件なので3万円です
- 管外移転: 旧所在地宛てと新所在地宛ての2件の申請が必要で、それぞれに3万円ずつ、合計6万円かかります。法務局の記載例でも、2通の申請書それぞれに「登録免許税 金3万円」と記載されています3
つまり「移転先が同じ法務局の管轄内かどうか」で、必ずかかる費用が倍変わります。管外移転の手続きの詳細(申請書2通・提出先・2025年改正)は管轄外への本店移転登記の進め方で解説しています。
なお、本店移転の登記は移転の日から2週間以内に申請する義務があります(会社法915条1項)6。
その他の実費|2025年4月改定後の手数料
登録免許税のほかに、状況に応じて次の実費がかかります。金額は2025年4月1日改定後の手数料です4。
| 項目 | 手数料 |
|---|---|
| 登記事項証明書(書面請求) | 600円 |
| 登記事項証明書(オンライン請求・郵送受取) | 520円 |
| 登記事項証明書(オンライン請求・窓口受取) | 490円 |
| 印鑑証明書(書面請求) | 500円 |
| 印鑑証明書(オンライン請求・郵送受取) | 450円 |
| 印鑑証明書(オンライン請求・窓口受取) | 420円 |
登記完了後、銀行や取引先に新住所の登記事項証明書を提出する場面は多いため、必要な通数分を見込んでおくと安心です。
管外移転では、もう1つ手続きがあります。印鑑証明書の取得に使う印鑑カードは新しい法務局へ引き継がれないため、登記完了後に新所在地を管轄する法務局へ交付請求が必要です5。なお、2025年4月21日からは管外移転でも印鑑届書の提出自体は不要になっています(令和7年法務省令第10号)5。
方法別の総額比較|自分で・サービス・司法書士
登録免許税はどの方法でも同額です。差がつくのは書類作成費だけです。
1. 自分で作成する|書類作成費0円
法務局が申請書の様式と記載例を無料公開しており、自分で作成すれば書類作成そのものに費用はかかりません(登録免許税・証明書などの実費は必要です)7。そのかわり、議事録・株主リストなどの書類一式を自力で整える時間と手間が必要です。特に管外移転は申請書が2通になり、不備があると2件とも却下されるため、書類の整合性に注意が必要です。
2. 書類作成サービスを使う|4,950円(税込)〜
フォームに入力すると登記書類一式が自動生成されるサービスです。主要5サービスの料金を比較しました(いずれも当社調べ・各社公式料金ページを確認・確認日2026-07-15)。
| サービス | 管内移転 | 管外移転 |
|---|---|---|
| wiz法人登記 | 4,500円(税別)=4,950円(税込) | 4,500円(税別)=4,950円(税込) |
| ひとりでできるもん | 5,500円(税込) | 7,700円(税込) |
| LegalScript | 10,780円(税込) | 10,780円(税込) |
| GVA法人登記 | 12,000円(税別) | 12,000円(税別) |
| freee登記 | 12,000円(税別) | 12,000円(税別) |
※各社の料金は変更される場合があります。最新の金額は各社公式サイトでご確認ください。
wiz法人登記の4,500円(税別)=4,950円(税込)は、書類作成サービスとして最安です(当社調べ・確認日2026-07-15)。管内・管外で料金が変わらない点も特徴です。
3. 司法書士に依頼する|報酬は事務所により異なる
申請の代理まで任せられるのが司法書士です。報酬は各事務所が独自に定めるため一律の定価はなく、事務所により異なります(目安として数万円程度かかる場合が多いようですが、正確な金額は必ず見積もりでご確認ください)。書類作成の手間を一切かけたくない場合や、複雑な案件で専門家の判断が必要な場合に向いています。
費用を抑えるコツ
1. 商号・目的などの変更を同時にまとめて申請する
商号変更や目的変更など、登録免許税の同じ区分(別表第一24号(一)ツ「登記事項の変更」)に属する登記は「申請件数1件につき3万円」です1。別々に申請すると3万円ずつかかりますが、1件の申請にまとめれば合わせて3万円で済みます。移転を機に商号や事業目的も変えるなら、同時申請が節約になります。ただし本店移転(区分ヲ)は区分が別なので、移転分の3万円(管外は6万円)は別途必要です1。
2. 証明書はオンライン請求を使う
登記事項証明書は書面請求600円に対し、オンライン請求なら490〜520円です4。通数が多いほど差がつきます。
3. 書類作成費を抑える
登録免許税は削れませんが、書類作成費は0円(自分で)〜数千円(サービス利用)に抑えられます。総額を左右するのはこの部分です。
よくある質問
Q. 登録免許税はいつ・どうやって払いますか? A. 登記申請のときに納付します。申請書に収入印紙を貼って納めるのが基本です(収入印紙貼付台紙を使用)7。
Q. 管内移転か管外移転かは、どう確認できますか? A. 移転前と移転後の住所を管轄する法務局が同じかどうかで決まります。管轄は法務局ウェブサイトの管轄案内で確認できます。
Q. 申請が遅れると費用は増えますか? A. 登録免許税は変わりませんが、変更登記の期限(2週間以内)を過ぎたまま登記を怠ると、100万円以下の過料(かりょう。刑罰ではない金銭的な制裁)の対象になり得ます(会社法976条1号)6。個別の事情については法務局や司法書士にご相談ください。
Q. 6万円を3万円に安くする方法はありますか? A. 登録免許税の額は法律で定められており、管外移転で6万円かかること自体は変えられません1。移転先がもとの法務局の管轄内であれば3万円です。
書類作成費はwiz法人登記なら4,500円(税別)
必ずかかる登録免許税(管内3万円・管外6万円)に対して、書類作成費は選び方しだいで抑えられます。
wiz法人登記は、フォームに入力した内容をそのまま反映して、本店移転登記の書類をご自身で作成できるオンラインソフトウェアです(4,500円(税別)=4,950円(税込))。個別の法的判断や申請の代理は行いません。料金は本記事で比較した主要サービスの中で最安で(当社調べ・確認日2026-07-15)、管内・管外どちらも同一です。書類作成の費用を抑えたい方の選択肢としてご検討ください(登録免許税や証明書取得などの実費は別途かかります)。
参照法令・出典(確認日: 2026-07-15)
競合サービス料金の出典(いずれも当社調べ・確認日2026-07-15の各社公式料金ページ): ひとりでできるもん https://www.hitodeki.com/htdk/alter_ltd.php ・https://www.hitodeki.com/htdk/office_other.php / LegalScript https://legal-script.com/lp/replace / GVA法人登記 https://corporate.ai-con.lawyer/lp/company-transfer / freee登記 https://www.freee.co.jp/registration/
免責
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。個別のケースについては、司法書士または管轄の法務局にご相談ください。記載内容は確認日(2026-07-15)時点の法令・公表情報に基づきます。各社サービスの料金は変更される場合があります。
Footnotes
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登録免許税法 別表第一24号(一)ヲ・ツ(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/342AC0000000035 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
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国税庁 タックスアンサーNo.7191 登録免許税の税額表 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm ↩ ↩2 ↩3
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法務局 株式会社本店移転登記申請書(管轄登記所外に移転する場合)記載例 https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001252661.pdf ↩ ↩2
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法務省 登記手数料について(令和7年4月1日〜) https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/ ↩ ↩2 ↩3
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法務省 本店を管轄登記所外に移転する際の印鑑届書の提出が不要になりました https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00228.html ↩ ↩2 ↩3
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会社法915条1項・976条1号(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086 ↩ ↩2
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法務局 商業・法人登記の申請書様式 https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html ↩ ↩2
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の事案に対する法的助言ではありません。 個別のケースについては、管轄の法務局または司法書士にご確認ください。 記事内の法令・税額等は、記事末尾に記載の確認日時点の情報です。