監査役の任期は、「選任後4年以内に終了する事業年度」のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです(会社法336条1項)1。そして、公開会社でない株式会社では、定款によって、この任期を「選任後10年以内に終了する事業年度」のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長できます(同条2項)1。
最初に押さえたいのは、任期の終わりが「日付」ではなくある定時株主総会が閉会する瞬間に置かれていることです。「就任から4年(10年)たった日」に切れるのではありません。また、取締役の任期(332条)には「定款又は株主総会の決議によって、その任期を短縮することを妨げない」というただし書がありますが2、336条にこれに当たる短縮の規定はありません1。監査役の任期について定款で決められるのは、2項の伸長と、3項の補欠監査役の定めに限られます。
任期が満了した監査役は退任します。同じ人が続けて選任された場合(重任)でも登記事項は変わるため、変更が生じてから2週間以内の役員変更登記が必要になります(915条1項)。再任なら登記不要、とはならない点を法務省が繰り返し案内しています34。
本記事は株式会社の監査役を対象に、336条の構造、任期の数え方、補欠監査役の選任、監査役が欠けた場合の扱い、任期満了時の登記までを条文の順に確認します。取締役の任期の詳細(332条の7項までの構造・伸長を検討する材料)は取締役の任期で、役員変更登記の全体の手順は役員変更登記のやり方で扱っています。
早見表
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 原則の任期 | 選任後4年以内に終了する最後の事業年度→その事業年度に関する定時株主総会の終結時(336条1項)1 |
| 伸ばせるか | 公開会社でない株式会社は定款で、上の「4年」を「10年」に読み替えた基準まで伸長できる(336条2項)1 |
| 短くできるか | 336条に短縮の規定はない。定款で置けるのは、補欠として選任された監査役の任期を前任者の残任期までとする定めのみ(336条3項)1 |
| 「公開会社でない」とは | 全株式に譲渡制限(譲渡取得への会社の承認)を定款で付けている会社(2条5号の裏返し)5 |
| 任期の途中でも任期が満了する場合 | ①監査役を置く旨の定めの廃止 ②監査等委員会・指名委員会等の設置 ③監査の範囲の会計限定の定めの廃止 ④全株式の譲渡制限の定めの廃止 — いずれかの定款変更の効力発生時(336条4項)1 |
| 補欠監査役 | 員数を欠くことに備えて株主総会であらかじめ選任できる(329条3項)。選任決議の効力は、定款に別段の定めがある場合を除き、決議後最初の定時株主総会の開始の時まで(会社法施行規則96条3項)67 |
| 任期が満了したら | 改選(重任または新任)のうえ、変更から2週間以内に役員変更登記(915条1項)4。怠ると100万円以下の過料の対象(976条1号)8 |
| 登記の登録免許税 | 申請1件につき、資本金の額が1億円以下の会社は1万円、1億円超は3万円(登録免許税法 別表第一24号(一)カ)910 |
監査役の任期|会社法336条を4項まで読む
336条は4つの項からできています。順に見ます1。
1項(原則)。監査役の任期は、「選任後四年以内に終了する事業年度」のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで(条文は漢数字で「四年」)。これが出発点です。
2項(伸長)。公開会社でない株式会社では、定款によって、1項の任期を「選任後十年以内に終了する事業年度」のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することが妨げられません。条件は2つだけです。
- 会社の属性: 公開会社でないこと。2条5号の公開会社の定義を裏返すと、発行する全株式に「譲渡による取得には会社の承認が要る」という定款の定め(譲渡制限)を付けた会社が、ここに当たります5。上場しているかどうかの話ではありません3。
- 手段: 定款です。総会決議のみで伸長する方法を2項は用意していません1。
取締役の332条2項には「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く」という括弧書きがありますが2、336条2項にはこの括弧書きがありません。そもそも監査等委員会設置会社や指名委員会等設置会社は監査役を置かない機関設計であり、これらへの移行は次の4項で任期満了事由とされています1。
3項(補欠監査役の任期の特則)。定款に定めれば、「任期の満了前に退任した監査役の補欠」として選任された監査役の任期を、前任者(退任した監査役)の任期が満了する時点までとできます。この定めがなければ、補欠として就任した監査役の任期も1項(または2項)のとおり自分の選任時から数え直しになります。補欠監査役の選任の仕組みは後述します。
4項(定款変更による任期満了)。次の4種類の定款変更のどれかをすると、監査役の任期は在任の途中でもその定款変更の効力発生時に満了します1。
- 監査役を置く旨の定款の定めの廃止
- 監査等委員会または指名委員会等の設置(置く旨の定款変更)
- 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定めの廃止
- 全株式の譲渡制限(譲渡による取得に会社の承認を要する旨の定め)の廃止
1と2は監査役という機関そのものがなくなる・置き換わる場面、3は監査役の権限が会計監査限定から業務監査へ広がる場面、4は譲渡制限を外して公開会社になる場面です。定款変更の手続き自体は定款変更の手続きにまとめています。
任期の数え方|「4年」「10年」は暦の年数ではない
336条の任期は、次の手順で満了の時点が決まります1。
まず、株主総会で選任された時が起算点です(就任承諾の日でも登記の日でもありません)。そこから4年(定款で伸長している場合は、10年を上限としてその定款に定める年数)の期限線を引き、その期限線までに(=原則は選任後4年以内、伸長している場合は定款所定の年数以内に)終了する事業年度の中で、いちばん遅く終わるものを特定します。その事業年度に関する定時株主総会の終結の時が任期満了の時点です。
3月決算(事業年度は4月1日〜翌年3月31日)で、定時株主総会を毎年6月に開く会社を例にします(任期は原則の4年・定款に補欠の定めなし、という仮定です)。
| 手順 | 当てはめ |
|---|---|
| 起算点 | 2026年6月の定時株主総会で選任 |
| 期限線(起算点+4年) | 2030年6月 |
| 期限線までに終了する事業年度 | 2027年3月期〜2030年3月期。いちばん遅いのは2030年3月期 |
| 任期満了 | 2030年3月期に関する定時株主総会(この例では2030年6月)の終結の時 |
この例ではほぼ丸4年ですが、満了時点は定時株主総会の開催日で決まるため、選任の時期しだいで、選任から丸4年より手前に来ることもあれば、少し超えることもあります。定款で伸長している場合も、年数を定款所定の年数に置き換えるだけで理屈は同じです。「4年」「10年」は暦の上の期間ではなく事業年度で判定する基準なので、満了時点となる定時株主総会の開催日しだいで、選任の日から数えてその年数を少し超えることも、だいぶ手前に来ることもあります。
自社の監査役の満了時期を確定させるには、選任決議の議事録・選任当時から現在までの定款・事業年度の定めを揃える必要があります。判定に迷ったら管轄の法務局か司法書士に確認してください。
取締役の任期(332条)との違い
取締役の任期は「4年」を「2年」に置き換えた同じ構造が原則で、こちらは定款でも株主総会の決議でも短縮できます(332条1項)2。一方の監査役は原則4年で、上で見たとおり短縮の道が条文上用意されていません1。監査する側の任期を、監査される側の判断で縮められない作りになっています。伸長の上限(公開会社でない会社が定款で「10年」基準まで)は両者共通です12。
この非対称の実務上の帰結は2つあります。第一に、取締役と監査役の両方がいる会社で原則の任期のまま運用すると、満了のタイミングが2年ごとと4年ごとでずれ、登記もそれぞれの満了時に発生します。第二に、「役員全員の任期を定款で1年にする」といった設計は取締役にしかできません。332条の構造(1項〜7項・監査等委員会設置会社等の特則・伸長を検討するときの材料)は取締役の任期で詳しく扱っています。
補欠監査役|あらかじめ選んでおく仕組み
監査役が任期の途中で辞任・死亡すると、後任を選ぶまで員数が欠けます。会社法はこれに備える手段として、「補欠の役員」の予選を認めています。役員が欠ける事態(法律・定款の員数を割る事態)に備えて、株主総会で補欠をあらかじめ選任しておけるという制度です(329条3項)6。監査役もこの「役員」に含まれます(329条1項)6。
細目は会社法施行規則96条が定めています7。
選任決議で併せて定める事項(96条2項)。補欠の会社役員を選任するときは、①その候補者が補欠である旨のほか、②補欠の社外監査役として選任するときはその旨、③特定の役員の補欠として選任するときはその旨と当該特定の役員の氏名、④同一の役員につき2人以上の補欠を選任するときは相互間の優先順位、⑤就任前に選任の取消しを行う場合があるときはその旨と取消しの手続き、も決議で定めます7。
選任決議の有効期間(96条3項)。補欠の選任に係る決議が効力を有する期間は、定款に別段の定めがある場合を除き、決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時までです。株主総会の決議で期間を短縮することもできます7。つまり、いったん補欠を選んでも、定款で期間を伸ばしていなければ次の定時株主総会が来た時点で選任の効力は切れます。毎年の定時株主総会で選任し直すか、定款に「補欠監査役の選任の効力は選任後○年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の開始の時までとする」といった別段の定めを置くかは、会社の設計次第です。
就任した補欠監査役の任期。前述のとおり、定款に336条3項の定めがあれば、補欠として就任した監査役の任期は退任した前任者の任期の満了する時までとなり、他の監査役と満了時期を揃えられます1。定款にこの定めがなければ、補欠から就任した監査役の任期も自分の選任を起点に1項(2項)で数えます。
なお、監査役がすでにいる場合、監査役の選任に関する議案には監査役の関与が法定されています。取締役が監査役の選任に関する議案を株主総会に提出するには、監査役(2人以上いるときはその過半数)の同意が必要で(343条1項)、監査役の側から選任を株主総会の目的とすることや議案の提出を請求することもできます(同条2項)11。監査役会設置会社では、この同意・請求の主体は監査役会に読み替えられます(同条3項)11。補欠監査役の選任議案も監査役の選任に関する議案であることに変わりはありません。
監査役が欠けたとき|権利義務監査役と一時監査役
任期満了や辞任で監査役が退任したのに後任を選んでいない場合の受け皿が346条です12。
権利義務監査役(1項)。役員が欠けた場合、または法律・定款所定の員数を割り込んだ場合、「任期の満了又は辞任により退任した役員」は、新たな役員(一時監査役を含む)の就任の時まで、引き続き役員としての権利義務を負います12。3つの条件に注意してください。
- 働くのは員数が欠ける場合です。監査役が2人いて定款上の員数が1人なら、1人が任期満了で退任しても欠員は生じず、この規定の出番はありません。
- 対象は任期満了・辞任による退任です。条文はこの2つの退任事由だけを挙げています12。
- 続くのは後任者(次項の一時監査役を含む)の就任までです。無期限に続く地位ではなく、後任の就任によって終わります。
一時監査役(2項)。1項の場合に必要があると認めるとき、裁判所は利害関係人の申立てを受けて「一時役員の職務を行うべき者」(一時監査役)を選任できます12。
権利義務監査役の状態は「登記だけ放置してよい」ことを意味しません。任期満了しても登記できる後任者の就任がないままだと登記簿上は前任者が残り続け、後述の休眠会社整理の起点になる「最後の登記」からの年数も進みます。退任・就任の原因日付をどう書くかは事案によるため、この状態が生じたら司法書士または管轄の法務局に相談してください。
任期満了の登記|重任と退任+就任
監査役設置会社である旨と監査役の氏名は登記事項です(911条3項17号。監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある会社では、その旨を含みます)4。任期満了で監査役が代わる・同じ人が続く、いずれの場合も登記事項に変更が生じるため、変更から2週間以内の登記申請が必要です(915条1項)4。この2週間の起算・数え方は変更登記の期限は2週間に、怠った場合の100万円以下の過料(976条1号)8は変更登記をしないとどうなる?にまとめています。
登録免許税は、監査役に関する事項の変更の登記として、資本金の額が1億円以下の会社なら申請1件につき1万円、1億円を超える会社なら3万円です(登録免許税法 別表第一24号(一)カ)9。国税庁の税額表と法務局の記載例も同額を示しています1013。役員変更にかかる費用の全体像は役員変更登記の費用にまとめています。
同じ人が続く場合(重任)
任期満了と同時に同じ人を選任し直した場合、登記の原因は「重任」となり、記載例では「原因年月日」を「令和○年○月○日重任」と記録します14。法務省は、再任で人が代わらなくても任期満了により退任した役員が再び就任したことになるため、役員変更(重任)の登記が必要だと案内しています3。
添付書類の中心は、選任を決議した定時株主総会の議事録(商業登記法46条2項)15と株主リスト(商業登記規則61条3項)16、就任承諾書(同法54条1項)15です。記載例1-7(取締役会設置会社で役員全員が重任する場合の例)の議事録文例は、役員全員が定時株主総会の終結と同時に任期満了により退任するため改選する、という流れで作られており、被選任者が席上で就任を承諾しその旨の記載が議事録にあるときは、就任承諾書を別途添付せず「就任承諾書は、株主総会議事録の記載を援用する。」と申請書に記載する扱いも示されています14。重任は「再任」なので、後述の本人確認証明書は不要です(商業登記規則61条7項の括弧書き)16。
人が代わる場合(退任+就任)
前任者の退任と後任者の就任を登記します。監査役の交代の記載例としては、法務局が記載例1-10-1「株式会社役員変更登記申請書(辞任等により新たな役員(監査役)が就任した場合)」を公開しており17、登記すべき事項は退任側「令和○年○月○日辞任」・就任側「令和○年○月○日就任」という2段の記録です13。退任の事由が辞任・任期満了のいずれであっても、退任による変更の登記の申請書には退任を証する書面の添付が必要です(商業登記法54条4項)15。任期満了の場合に何がこれに当たるかは定款の定め方などの事案によるため、管轄の法務局または司法書士にご確認ください。記載例1-10-1(辞任の場合)が挙げる添付書類は次のとおりです13。
| 書類 | 補足 |
|---|---|
| 辞任届(辞任の場合)・死亡届等(死亡の場合) | 退任を証する書面(商業登記法54条4項)15 |
| 株主総会議事録 | 後任者の選任決議(商業登記法46条2項)15。選任決議は341条の要件(議決権の過半数を有する株主の出席・出席株主の議決権の過半数。定足数は定款で3分の1まで軽減可)で行う18 |
| 株主リスト | 商業登記規則61条3項16。書き方は株主リストの書き方へ |
| 就任承諾書 | 商業登記法54条1項15 |
| 本人確認証明書 | 新たに就任する監査役について、住民票記載事項証明書、運転免許証のコピー(裏面もコピーし、本人が原本と相違ない旨を記載して記名したもの)等を添付する(商業登記規則61条7項。再任の場合は不要)1316 |
| 委任状 | 代理人に申請を委任した場合のみ13 |
なお、監査役の就任承諾書に印鑑証明書を付ける規定はありません。商業登記規則61条4項〜6項が市町村長作成の印鑑証明書を求めているのは取締役・代表取締役等の場面で、監査役はその対象に挙げられていません(本人確認証明書のただし書として印鑑証明書を添付した場合の免除はあります)16。申請書の書き方・提出方法を含む役員変更登記の全体の流れは役員変更登記のやり方、重任の書類の詳細は重任とはをご覧ください。
任期途中の辞任・解任は「任期満了」と何が違うか
辞任は、任期の途中で監査役の側から退く行為です。任期満了と同じく「退任」の登記が必要で、記載例1-10-1はこの場面(辞任届を添付)を想定しています13。辞任により員数が欠ける場合は、前述の346条1項がそのまま働きます(条文は「任期の満了又は辞任により退任した役員」と定めています)12。
解任は、株主総会の決議で監査役を任期の途中で辞めさせる行為です(339条1項)19。ここに監査役固有のルールが2つあります。
- 役員の選任・解任の決議は通常341条の要件(普通決議ベースの特則)ですが、監査役の解任の決議には341条が適用されず(343条4項)11、監査役を解任する株主総会の決議は特別決議(議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上)とされています(309条2項7号)20。選任は普通決議ベース・解任は特別決議、という非対称です。
- 解任された者は、その解任に正当な理由がない限り、解任で生じた損害の賠償を会社に請求できます(339条2項)19。
定款で任期を伸長した会社で任期途中の交代が起きると、この解任の規律(特別決議・損害賠償の可能性)が関わりえます。個別の場面の判断は弁護士・司法書士に相談してください。
FAQ|よくある質問
Q. 監査役の任期はちょうど4年ですか。
A. 暦の上の4年間ではありません。336条1項は事業年度と定時株主総会を基準にした定めなので1、選任の時期と決算期・定時株主総会の開催日の関係で、選任の日から数えて4年より短くなることも、超えることもあります。本文の当てはめ例をご覧ください。
Q. 任期を10年にするには何をすればよいですか。
A. 336条2項の伸長は「公開会社でない株式会社」が「定款によって」定めるものです1。定款に定めがなければ、株主総会の特別決議による定款変更が必要になります(手続きは定款変更の手続きへ)。その定款変更が在任中の監査役に及ぶかどうかを336条は直接定めていない(登記実務上の取扱いに関わる)ため、実行前に管轄の法務局か司法書士に確認してください。
Q. 監査役の任期を2年に短縮する定款の定めは有効ですか。
A. 短縮を認める文言(取締役でいう332条1項ただし書)が336条には存在しません12。定款で定めることが条文上認められているのは、2項の伸長と、3項の補欠監査役の任期を前任者の残任期とする定めです1。一般的な短縮の定めの有効性は条文上の根拠を欠くため、本記事では「条文に規定がない」という事実の指摘にとどめます。
Q. 補欠監査役を選んでおけば、監査役が辞任したときに自動で就任しますか。
A. 補欠の選任は「員数を欠くこととなるときに備えて」あらかじめ行う選任です(329条3項)6。選任決議の効力は、定款に別段の定めがなければ決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時までしか続きません(会社法施行規則96条3項)7。効力が切れた後に欠員が生じても、その補欠選任からは就任者が出せず、改めて選任することになります。就任の時点で就任承諾と2週間以内の変更登記が必要になる点は通常の就任と同じです4。
Q. 重任の登記に本人確認証明書は必要ですか。
A. 商業登記規則61条7項が監査役の就任時に求める本人確認証明書は「再任を除く」とされているため、重任では不要です16。新たに就任する監査役については、住民票記載事項証明書や運転免許証のコピー(裏面もコピーし、原本と相違ない旨を記載して記名したもの)等の添付が必要です13。
Q. 任期満了に気づかず、何年も登記していませんでした。
A. 登記を怠った代表者は、裁判所から科される100万円以下の過料の対象になりえます(976条1号)38。さらに、株式会社は最後の登記から12年を経過すると休眠会社の整理作業の対象となり、届出も登記もしないままだと解散したものとみなされることがあります3。気づいた時点でできるだけ早く登記を申請し、原因日付の書き方に迷う場合は司法書士または管轄の法務局に相談してください。
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監査役の変更登記(重任・退任・就任)の書類作成には対応しておらず、監査役設置会社・取締役会設置会社にも対応していません21。監査役の変更登記をご自身で申請する場合は、法務局が公開している記載例1-7・1-10-1と申請書様式141317をお使いください(司法書士に依頼する選択肢もあります)。監査役を置かない株式会社で、本店移転や目的変更の登記が必要な場合には、その株主総会議事録・株主リスト・登記申請書の作成にご利用いただけます。
参照法令・出典(確認日: 2026-09-06)
免責
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。株式会社の監査役の任期を中心に扱っており、監査役会設置会社・種類株式発行会社などでは扱いが異なる場合があります。自社の監査役の任期満了時期の判定、任期の設計、退任・就任の登記の原因日付に関する事項は、司法書士または管轄の法務局にご相談ください。記載内容は確認日(2026-09-06)時点の法令・公表情報に基づきます。
Footnotes
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会社法336条1項〜4項(監査役の任期。選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで・公開会社でない株式会社の定款による十年への伸長・補欠監査役の任期を退任した監査役の任期の満了する時までとする定款の定め・4類型の定款変更による任期満了)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_336 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17 ↩18 ↩19
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会社法332条1項・2項(取締役の任期。原則二年・定款又は株主総会の決議による短縮のただし書・公開会社でない株式会社〔監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く〕の定款による十年への伸長)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_332 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
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法務省「役員の変更の登記を忘れていませんか? 再任の方も必要です」(監査役の任期は選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで・公開会社ではない株式会社の定款による10年への伸長・再任〔重任〕でも登記が必要・任期満了から2週間以内・100万円以下の過料・最後の登記から12年で休眠整理作業の対象) https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00091.html ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
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会社法911条3項17号(監査役設置会社である旨・監査役の氏名等は登記事項。監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含み、その場合はその旨も)・915条1項(変更の登記・二週間以内)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_915 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
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会社法2条5号(公開会社の定義)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_2 ↩ ↩2
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会社法329条1項・3項(役員〔取締役・会計参与・監査役〕及び会計監査人は株主総会の決議によって選任・役員が欠けた場合又は員数を欠くこととなるときに備えた補欠の役員の選任)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_329 ↩ ↩2 ↩3 ↩4
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会社法施行規則96条2項・3項(補欠の会社役員の選任の決議事項・選任に係る決議が効力を有する期間は定款に別段の定めがある場合を除き当該決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時まで)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012#Mp-At_96 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
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会社法976条1号(登記をすることを怠ったときは百万円以下の過料)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_976 ↩ ↩2 ↩3
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登録免許税法 別表第一24号(一)カ(取締役、代表取締役若しくは特別取締役、会計参与、監査役…に関する事項の変更の登記・申請件数1件につき3万円〔資本金の額が1億円以下の会社又は一般社団法人等については1万円〕)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/342AC0000000035 ↩ ↩2
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国税庁 タックスアンサー No.7191「登録免許税の税額表」(取締役または代表取締役もしくは監査役等に関する事項の変更の登記=1件につき3万円・資本金の額が1億円以下の会社については1万円) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm ↩ ↩2
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会社法343条1項〜4項(監査役の選任に関する議案への監査役の同意・監査役による選任の議題/議案の請求・監査役会設置会社における監査役会への読み替え・監査役の解任の決議への341条の不適用)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_343 ↩ ↩2 ↩3
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会社法346条1項・2項(役員が欠けた場合又は員数が欠けた場合、任期の満了又は辞任により退任した役員は新たに選任された役員が就任するまでなお役員としての権利義務を有する・裁判所による一時役員の職務を行うべき者の選任)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_346 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
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法務局 記載例1-10-1「株式会社役員変更登記申請書(辞任等により新たな役員(監査役)が就任した場合)」(辞任・就任の登記すべき事項・登録免許税金3万円〔資本金1億円以下は1万円〕・添付書類〔辞任届・株主総会議事録・株主リスト・就任承諾書・本人確認証明書・委任状〕・本人確認証明書の例示) https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001298393.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8
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法務局 記載例1-7「株式会社役員変更登記申請書(取締役会設置会社において役員の全員が重任する場合)」(原因年月日「令和○年○月○日重任」・任期満了に伴う改選の議事録文例・被選任者が席上で就任を承諾しその旨の記載が議事録にある場合の就任承諾書の援用・登録免許税金3万円又は1万円) https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001298394.pdf ↩ ↩2 ↩3
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商業登記法46条2項(登記すべき事項につき株主総会の決議を要するときは議事録を添付)・54条1項(監査役等の就任による変更の登記の申請書には就任を承諾したことを証する書面を添付)・54条4項(退任による変更の登記の申請書にはこれを証する書面を添付)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125#Mp-At_54 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
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商業登記規則61条3項(株主リスト)・61条4項〜6項(取締役・代表取締役等の印鑑証明書)・61条7項(取締役、監査役若しくは執行役の就任〔再任を除く〕による変更の登記の申請書に添付する本人確認証明書・印鑑証明書を添付する場合の除外)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/339M50000010023#Mp-At_61 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
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法務局「商業・法人登記の申請書様式」(項番1-7・1-10-1の記載例・申請書様式の掲載ページ) https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html ↩ ↩2
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会社法341条(役員の選任及び解任の株主総会の決議の要件)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_341 ↩
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会社法339条1項・2項(役員及び会計監査人はいつでも株主総会の決議によって解任できる・解任された者は正当な理由がある場合を除き解任によって生じた損害の賠償を請求できる)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_339 ↩ ↩2
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会社法309条2項7号(監査役を解任する場合の339条1項の株主総会の決議は特別決議)(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086#Mp-At_309 ↩
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wiz法人登記 サービス仕様(当社確認 2026-08-24: 対応は株式会社の本店移転・目的変更の書類作成。役員変更は非対応。取締役会設置会社・監査役設置会社は非対応) https://app.wiztouki.com ↩
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の事案に対する法的助言ではありません。 個別のケースについては、管轄の法務局または司法書士にご確認ください。 記事内の法令・税額等は、記事末尾に記載の確認日時点の情報です。